実話

野暮用で車を走らせていた帰り、特に意味もなくローソンに入ろうと入り口のドアノブに手をかけた。するとその途端




ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ




とけたたましいサイレンが辺り一面に鳴り響く。
従業員や客は何事かと入り口の俺を凝視する。
事態を把握出来ず立ち尽くす俺。そしてキョドル俺。



無論、俺は何もしていません。ただ店に入ろうとドアノブを触っただけなのです。
どうしていいか分からず入り口でオロオロしている俺に、奥から店長らしき人物が表れてこんな事があった為かうやうやしく店内へ招き入れる。
店内に入っても客や店員の目線が冷たい。
そして止めた筈のタバコだけを買い、逃げるように去っていきましたとさ。
特に用がない限り、もう二度とローソンへは行かないと誓った春の日の俺。